中性化

中性化

 空気中の炭酸ガス二酸化炭素)が毛細管空隙を通じて侵入し、

 細孔溶液中の水酸化カルシウムと反応し、水酸化カルシウムは炭酸カルシウムと

 水になる。

 これによって、コンクリートはアルカリ量が低下(PH低下)して中性に近づく。

 これをコンクリートの中性化という。

 

          ※中性になるわけではない

 

 アルカリ低下→鉄筋の不働態被膜破壊→水+酸素と反応→鉄筋が錆びる

 

 ※不働態被膜=科学的、電気化学的に溶解若しくは反応を停止させる金属の被覆

        PH8~10程度で破壊される

 

 乾燥している程、中性化は早い

 毛細管空隙が乾燥して二酸化炭素が侵入しやすいからである。

 但し、著しく乾燥している場合は毛細管空隙が閉じる為、中性化は遅くなる。

 そして、温度が高いほど、中性化速度は速くなる。

 

       ※如何なるものも温度が高いほど反応が活発になる。

 

中性化深さ

  ・x(中性化深さ)=A(定数)√t(経過年数)

  ・√t則が適応される。

  ・経過年数の平方根に比例する

  ・フェノールフタレイン1%溶液で中性化の検査を行い、

   中性化していない所が、赤紫に変色する

     フェノールフタレイン1%溶液は、強アルカリに反応する

 

中性化の抑制

  ・かぶり厚さの確保

  ・表面の被覆

  ・組織の密実にする